アルツハイマー病へ希望の光!!!
公開日:
:
脳内出血体験談
認知症の患者が家族の中にいる方にとって朗報な話があります。
アメリカの製薬会社「バイオジェン」と日本の「エーザイ」が開発したアルツハイマー病の新薬が治験を行っているのです。
それが「アデュカヌマブ」です。
アルツハイマー病は脳の中に「アミロイドβ」という物質(異常なたんぱく質)が溜まることによって、さまざまな認知症の症状を発症する病気です。
今回新薬として発表されたアデュカヌマブは、アミロイドβを取りぞくことによって神経細胞が壊れるのを防ぐことができるのです。
では何故、これだけアデュカヌマブは「すごい新薬!」だと言われているので消化?
実は今まで認可されている認知症の薬は、予後の状態を抑えるための薬でした。
つまり発症してしまった認知症の症状を緩和するための薬で、認知症を改善するための薬ではなかったです。
今回発表されたアデュカヌマブは、アルツハイマー病を抑制する治療薬だったのです。
※ちなみに認知症の薬として、アデュカヌマブは2003年以来(実に18年ぶり)に発表された新薬です。
では肝心の治験の結果はどうなっているのでしょうか。
まずアデュカヌマブを「少しだけ投与するグループ/大量に投与するグループ/まったくアデュカヌマブを投与しないグループ」に分類して、
月に1回、1年半にわたって投与して認知機能を調べました。
この中間発表が行われましたが、それによると「アデュカヌマブの有効性を認めるのは難しい」という結果が出たそうです。
これによって治験はいったん中止になりましたが、その後、最終的に試験を終えた人たちのデータを加えたうえで詳細な解析をしたところ、
2つの試験のうち1つの試験で「認知機能の低下が22%抑制された」という結果が出たそうです。
それと脳内に溜まったアルツハイマー病の原因とされる異常なたんぱく質「アミロイドβ」が、59%→71%減少したことが確認されました。
この結果によって、改めてアデュカヌマブが認可されるような感じになってきたのです。
仮に認可が決まってもさらに厄介な問題が…それは金額です。1回の投与に47万円掛かるとか…。
どちらにしても認知症の第一歩が動き出したは言うまでもない事実だと思います。
ちなみにアルツハイマー病は認知症の1つであって、すべての認知症患者にアデュカヌマブが効くわけではありません。
※アルツハイマー病に対してアデュカヌマブの効果があったに過ぎません。
ちなみに私の母親も認知症を患っていますが、それは血管性認知症(新薬は関係ありません。)
今後どうなるかわかりませんが、間違いなくアデュカヌマブが新しい1歩を踏み入れたのは言うまでもない事実です。
関連記事
-
何とかぎりぎりの崖っぷちを歩く感覚で一家四人で生活していました
病気の事もあり、自分の身体を優先し生活することにしました。と言うのは誰かに文句を言われていると思いこ
-
脳血管障害者を支える家族の心構え
脳血管障害を発症した患者の介護は、想像以上に大変です。 何故なら「患者にどんな後遺症があるのか
-
脳の病気は手術後落ち着いてきましたが
脳を検査する場合、MRIが用いられることがあります。これはカテーテル検査、即ちアンギオほど大がかりで
-
友だちがくも膜下出血を発症!!!
2024年1月、友人たちと新年会をしていた時、その中の1人が「あかん、なんか急に頭が痛くなった」と…
-
冬場の脳血管障害~ヒートショック~
今年の冬は暖冬と予想されていますが、それでも確実に寒い冬はやってきます。 そして冬場になると、
-
脳内出血の患者は動かしてはいけないという嘘
私が脳内出血を発症した時代の定説の1つに、「絶対に患者を動かしてはいけない」という動作がありました。
-
脳内出血の患部を外科手術でもってして最悪の事態は失せました
脳外科手術をしましたが、この時点では幸い脳梗塞のように麻痺が残ったと言う事はなく目が依然としておかし
-
母親の介護保険被保険者証について
母親は3年前から介護保険サービスを利用していて、その時に「要支援・要介護認定」を受けなければいけませ
-
脳血管障害や心筋梗塞に必要な水分補給
夏になると脳血管障害や心筋梗塞が発症しやすくなると言われています。 その原因の1つに「体内の水
- PREV
- 傷付いた脳は回復する!?!~脳に秘められた回復力~
- NEXT
- 脳を鍛えるトレーニングについて