*

脳内出血の患者は動かしてはいけないという嘘

公開日: : 最終更新日:2019/03/26 脳内出血体験談

私が脳内出血を発症した時代の定説の1つに、「絶対に患者を動かしてはいけない」という動作がありました。

何故そうした定説が流行ったかというと、脳内出血を発症して脳を動かしてしまうと、脳の中でドンドン出血した部分が膨れ上がり、神経細胞を壊してしまうと考えられていたからです。

ちなみに私も定説が間違っているとわかっていればと考えることもありますが、こればっかりは仕方ないことだと…諦めています。

ではここで、脳内出血と脳梗塞の違いについて改めて触れておきます。

脳内出血は脳内の血管が破れる病気をいい、脳梗塞は脳内の血管が詰まる病気を指します。

ちなみに以前の日本は脳内出血の患者が多い傾向にありましたが、現在では脳梗塞の患者が増え続けています。

そして現在、特に脳梗塞は一刻でも速く病院に運び治療を始めることが、その後の治癒回復に大きな左右をもたらすと言われているのです。

ではいったい、どのくらいの時間が治癒回復に大きな影響を及ぼすのでしょうか。

実は脳梗塞の場合、最新の治療を受けられる限界の時間は「症状が発症してから3時間以内」と言われています。

ただし3時間の中には、病院に着いてから行われるさまざまな検査も含まれます。

だから、実質的は脳梗塞を発症してから1時間以内に到着しなければいけないのです。

仮に脳梗塞で倒れた患者を目の前にして右往左往してしまうと、アッという間に時間が過ぎてしまいます。

それ故、私たちは目の前にいる人に片側麻痺や言語障害・意識障害などが起こった場合、一刻も早く救急車を呼んで病院に連れて行く必要があるのです。

またそういう脳血管障害の患者をどの病院に搬送したらいいのかわからない場合、かかりつけ医に相談するべきだと思います。

では仮に3時間を超えてしまったら何をしても無駄なのかというと、そうではありません。

すべての病気に言えることですが、治療を早くすればするほど良くなる確率は間違いなく高くなります。

上記に明記したように脳梗塞(脳内出血)を発症したら動かしてはいけないのでなく、一刻も早く病院に連れて行くことを覚えておいてください。

ただ、その時に絶対にしてはいけないことがあります。

それは頭を上に上げないことです。

必ず頭を低くして(横になった状態で)、移送してください。

さらに病状が鎮静化したなら、専門病院でリハビリを開始することをお薦めします。

そうする行動が、治癒回復をする上で重要な役割を担ってくるからです。

関連記事

no image

脳血管性認知症について

「脳梗塞・脳内出血・クモ膜下出血」など、脳の血管が詰まったり出血が生じる疾患を脳血管障害といいます。

記事を読む

no image

新しい総合病院での出来事

私の母親は今年84歳になり、今まで1人で住んでいました(父親は4年前に86歳で他界)。 そんな

記事を読む

no image

母が2回目の肺炎になってしまった。

実は現在、母親が肺炎で入院しています。 1度目は去年の暮れ…施設の担当者から「微熱が続く・身体

記事を読む

no image

脳に関する雑学

これまで自分自身に起こった脳内出血(&小脳梗塞)と、認知症を発症した母親のことについてブログしてきま

記事を読む

no image

仕事に戻って再出血の危険性とともに生活をすると

退院後、仕事に復帰しました。働かなくてはなりませんが少し身体の調子が変わっていました。目がまぶしすぎ

記事を読む

no image

血管性認知症とは

脳梗塞や脳内出血によって発症する認知症を「血管性認知症」といいます。 2020年1月に認知症を

記事を読む

no image

2ヵ月の入院の後の母親の変化

私が小脳梗塞で約2カ月間の入院を余儀なくされました。 その間、母親はどうしていたのかというと、

記事を読む

no image

冬場の脳血管障害~ヒートショック~

今年の冬は暖冬と予想されていますが、それでも確実に寒い冬はやってきます。 そして冬場になると、

記事を読む

no image

病院は病気を治療する所ですが検査ばかりしなくてよかったです

最初の市民病院の脳神経内科、脳神経外科の入院はナースさんがおおよその事を見てくれました。大部屋でほか

記事を読む

no image

脳内出血後の余命について

私が脳内出血を発症して、はや25年が経とうとしています。 その中で母親の認知症が原因で(夜間の

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


no image
睡眠薬と睡眠改善薬、いったい何が違うの?

「睡眠薬・睡眠導入剤・睡眠改善薬」などのように睡眠薬に関する用語は、想

no image
脳に関する豆知識

勉強で「私は毎日、脳を酷使している」と自負していても、、脳についてしっ

no image
漢方薬の睡眠剤と睡眠を促進する薬について

施設に入所している母は、今年で90歳になります。 気付いたら施設

no image
MRIとCTの違い(重要性について)

今年の3月、小学校からの幼馴染が会社の健康診断を受けたんだけど…後日、

no image
母親の介護保険被保険者証について

母親は3年前から介護保険サービスを利用していて、その時に「要支援・要介

→もっと見る

  • ボバース記念病院での貴重な体験は、私の中で色あせることはありません。 ちなみに私は3ヶ月に1度、今でもボバーズ記念病院に通院しています。 ボバース記念病院に通院した体験談

  • 私は人生に行き詰った時霊場を訪れ、神様の力を得ようと勤めています。 (病気のため、ペースはゆっくりです。) 写真は、霊場高尾山から見た富士山です。

  • 私の尊敬するトムハンクスの手形です。 海外旅行ができるのもひとえにネットビジネスのおかげです。 ネットビジネスは平等に可能性をもたらしてくれます。 私の人生は、非常に幸運なものでした。 (2012年5月撮影 ハリウッドのグローマンズ・チャイニーズ・シアターにて)

  • このコミュニティセンターでは、情報交換はもとより様々な内容を書き込んでいこうと思っています。 当然のことですが、私の情報商材を購入してくれた方/これから購入して頂ける方も入会して頂きたく思います。 また私ごとですが、これを機会に「この情報商材は良いぞ!」と思った場合、随時購入しようと考えています。 SNSで情報商材の内容を漏らすことはできませんが、契約違反にならない程度に情報交換をしようとも思っています。
  • メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

    8人の購読者に加わりましょう
PAGE TOP ↑