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脳の病気は手術後落ち着いてきましたが

公開日: : 脳内出血体験談

脳を検査する場合、MRIが用いられることがあります。これはカテーテル検査、即ちアンギオほど大がかりではありません。普通に出かけて検査用の服に着替えMRIの機械に入るだけです。

 

カテーテル検査の場合は、もし血管が何らかの問題で詰まって死んでも構わない旨の同意書まで必要でした。しかしMRIはそんな事はなく、気軽に検査を受ける事が出来ます。

 

薬剤を注入して血管の流れを調べる事もあるようです。何らかの事故を想定すると最悪の場合の同意書が必要なのかもしれませんが、私は薬剤注入をしてMRIを受けた事はないのです。

 

外科手術後、通常のMRIで定期的に検査を受けていました。ただ寝ているだけですので苦痛を感じる事はありません。そして検査の結果非常にきれいな脳であるという答えを貰い、その後又1年に1回程度MRIの検査をしてもらう、そういう生活でした。

 

そして人それぞれですが、私の場合は放射線治療をしたところが消えておればよいので、その答えを貰うまでMRIで検査していました。経過を見るためのカテーテル検査は手術後数年してから1度だけしています。

 

何年かして放射線治療したところが消滅したので、完治したとの判断を貰いました。もうそれ以上は脳神経外科へは行っていません。但し薬はずっと飲む様になりました。薬は地元の開業医に出してもらう事になりました。

 

これは普通の内科へ風邪薬を貰いに行くという感覚ではありません。極端に言うと死ぬまで、外科手術をしたことによる不具合を避けるための薬を飲む事になったのです。

 

私の飲む薬は治療薬ではありません。脳の中枢神経を制御する薬を、今の元気な状態を保つための予防薬として毎日飲んでいます。

 

MRIであれば脳梗塞の状態も良く解ります。脳梗塞になったばかりの脳の画像でも、経過して脳梗塞が進んでいる場合でも大切な情報です。検査をしてもらい、納得して日常の生活を過ごすのが一番良いかと考えられます。

 

私の場合、もしも具合が悪くなれば、脳神経外科へ救急車で搬送されるのでしょう。けれど発症して手術を受けその後落ち着いていたので、わざわざ病院に行く事もなく、薬を飲む事で普通に暮らせていたんです。

 

問題のない生活に思えていたのに、後で重大な病気になってしまいました。これは脳梗塞でも認知症でもなく脳内出血後の障害と言う事になります。脳の病気は全く健常者と同じように見えますのでちょっと厄介です。

 

私のお祖母ちゃんは96歳で他界しましたが94歳までは非常に元気でした。ところが脳の病気が出てきて、ちっちゃな小人が歩いているとか今までの友人の名前を夜に大声で呼んでいました。

 

最後の2年間は結局、脳梗塞気味で色々話をしてもおかしい事を言っていたのです。一軒家で近所の人達は気が付かなかったと思いますがなかなか大変でした。90歳を超えると元気でもMRIで調べてもらった方がいいのかなと思っています。

 

「謎の声が私を苦しませ始めました」

 

さて話を私に戻します。2人の子供も妻も元気で、私も正社員として再就職し安心して仕事をしていたのですが、突然とも言えるように後遺症が現れました。今から10数年くらい前、再就職して5年くらいしてから、急に自分の周りで人の声がしだしたのです。

 

それは人の声が日本語で微かに聞こえて来たのです。後で幻聴であるとわかったのですが、当時は全く幻聴の意識も知識もありませんでした。

 

まず私が考えたのは、謎の声が聞こえてくると言う事は家のどこかに発信機が置かれていると家中を探しまわって、機械を見つけようとしていたのです。

 

外出する場合も誰かが発信器を持って後をつけてきて私に話しかけるような気になりました。実際に言葉が聞こえて来て誰かにつけられている、そんな気がしました。今になって考えてみると、人間が相手だと思いこんでしまっていたのです。

 

それからが大変でした。会社に行って仕事をしていても謎の声はついて回り段々とひどくなってきたのです。一緒に仕事をしている人達にしても家族にしても、何か私に対して企んでいる、そんな気がして来たのです。

 

朝10時出社で午後4時までの勤務に時間を変更してもらい、一人で謎の声と戦っていました。殺してやる、と言われていた気がしたり、家族が盗聴器を仕掛け発信器を取り付けているのではないかと思うようになりました。

 

会社から戻ると一人で外へ出かけバスに乗るなどして気を紛らせていました。幻聴で他の人が何か言っていてそれを真に受けて喧嘩にならずに良かったです。

 

段々幻聴がひどくなり、お前は秘密警察か!と言われていたり、一人でタバコを吸っていても外国人の3人の殺し屋が来て訳の解らない言葉でしゃべっているように感じたりしたのです。

 

とても普通に暮らせなくなり大学病院の精神病棟に入院という事になりました。最終的には、まだもっと後になって幻聴は薬によって収まったのです。入院して少し落ち着いてきたのですが、その頃は身体を調べてもらっても悪いところはありませんでした。

 

恐らく脳外科手術から起因するものか脳内出血の影響であろうと医者は判断したのです。そして今度は精神病棟で入院している人達が信じられなくなり、退院してしまいました。とにかく後は外来で診察してもらう事にしました。

 

そして時間の経過を待ちました。精神が安定するようにリスペリドンと言う薬を主に、そのほか数種類の薬も合わせて飲むようになりました。

 

結果として再就職した会社は休職するしかありませんでした。しかし一家四人の生活を守らなくてはなりません。

 

もう会社に戻れないだろうと思い、簡単なアルバイトを何でも良いので2つしよう、休みもないな、などと考えていました。但し会社が幸い傷病手当金の扱いをしてくれました。この先どうなるのだろう、もしくはどうしようと考える事が出来て良かったです。

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