腎臓結石の手術 西窪病院(現武蔵野陽和会病院)
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尿路結石治療方法
2005年9月24日、5月から入院していた父が亡くなりました。
5月に毎年行われる京都で行われる剣道大会。そこに向かった父が帰京した後に父は体調を崩しました。胃薬等の処方を受け、一度は家に帰りましたが、更なる異変に気が付いたカミさんが、再び病院に連れて行き精密検査を受けると、十二指腸に穴が開いていて、緊急で手術することになりました。順調に手術の後快方に向かっていたのですが、手術の1っ週間後の始めての食事の際、すべて食べたものを嘔吐してしまい、調べた結果、手術後の腸の太さが細すぎて、食べた食物が通過できない事が判り、更に再手術。ところが今度は以前に膝の手術をしていたことがあり、そこから細菌が入り感染症にかかってしまったのです。そして闘病生活に入ります。
当時私は、特殊な施工作業の仕事をしており、毎日違う現場を回る仕事でした。
腰の痛い日が続き、下腹部が痛く、血尿が出たりしたので、尿路結石の再発だと感じていました。それでも薬を飲みながら我慢して仕事をしていました。痛みを我慢する毎日が続きます。
下腹部に違和感があるという事は、常に尿意をもよおしている訳です。慌ててトイレに駆け込んでも尿は出ません。出たとしても、またすぐに尿意をもよおすのです。そんなある日、コロッと結石が出て、その後は嘘のように尿意も痛みも起こらなくなります。
父が入院していたのは武蔵野赤十字病院で、仕事の合間を見て見舞いに行きます。元気な時もあれば、食事が出来ない辛さから、不機嫌で病室にいるのも嫌になる時もあります。
父が入院して2カ月ほどした時の早朝、父の入院する病院から電話が入りました。父が、点滴を無意識に外したため、その針が折れて、体の中に入ったというのです。血中に針が入れば心臓まで針が行ってしまいます。病院に駆けつけると、やはり針は心臓近くまで行っているという事でした。妹夫婦も駆けつけ、これから緊急手術をするという事で、正直亡くなった後にどうするかと話し合ったものです。
緊急で呼ばれた医師の方でしょう、手術室に入るのを、拝む気持ちで待合室のベンチから見送りました。太ももの血管からカテーテルを入れて、心臓まで達した点滴の針を取り出すのです。時間はどれ程かかったか覚えていませんが、手術は成功しました。
意識のなかった父も、意識を取り戻して、いたって元気だったのにはびっくりしたものです。
再び私に下腹部の痛みが襲ってきました。調べなくても血尿である事が判るような尿です。
耐えられないような痛みだったので、西窪病院(現武蔵野陽和会病院)の泌尿器科にかかりました。この病院の泌尿器科は有名です。
何度も尿路結石が発症した事があるため、精密検査を行います。結果的には尿路に大きな石があり、更に腎臓の結石もかなり大きいと診断されました。この時の尿路結石は、内視鏡で取れたのですが、腎臓結石の手術をするように言われます。
父の入院生活も安定しているようなので、腎結石の手術を行うことにしました。朝から入院の準備をしてカミさんと共に西窪病院に向かいました。手術は午後なので、手術前に戻ると言って、カミさんは父の入院している武蔵野製十字病院に向かいました。
午後2時ころに手術前の予備麻酔をする事になっています。午後1時ころカミさんから電話が入りました。「お父さん今亡くなった」と涙声が聞こえてきます。
腎結石の手術の直前の訃報ですから、手術を中止して貰うことにします。
私は長男ですので、葬儀の喪主をしなければなりません。下腹部の痛みを、鎮痛剤のボルタレンの座薬を入れながら、通夜、葬儀をしなければなりません。
予想以上に多くの弔問のお客様が見え、剣道の大先生方のお相手もせねばならず、何とも大変な、痛みの中の葬儀となったのです。
あと1時間亡くなるのが遅れれば、麻酔をかけ始めていますから、とても手術を中断することは出来なかったかも知れません。
そして父の亡くなった2005年9月24日は、一生忘れられない日になったのです。
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