フェブリクの使用感想
高尿酸症や痛風の薬として作られた「フェブリク」は、約40年ぶりに作られた新薬です。私が初めて知ったのは週刊誌の記事で、痛風や尿路結石で苦しみ尿酸値を気にしていただけに、思わず読みふけってしまいました。基準値7.0㎎以下とされる尿酸値は、その時9.0㎎を超えていましたから、切実な悩みを抱えていた時です。痛風も尿路結石の再発もあり、ぜひ飲みたいと思いました。
それまで医師から処方されていた薬は「ザイロリック」で、この薬は一日毎食後飲まなくてはなりません。これが出来るようでなかなか出来る事ではなく、どうしても抜けてしまうことがあるのです。気が付くと2週間分貰ったはずの薬が、いつまで経ってもなくなりません。そしてまた主治医への定期的な通院を重ねることで、薬が余っている事を医師に伝えるのが恥ずかしくて、また二週間分処方して貰うの繰り返しで、いつの間にか大量の薬が残っていきます。
フェブリクは1日一回の服用ですので、朝飲めばそれで良いわけですし、「忘れたらその日の内に飲みなさい。毎日継続して服用することが大事。」と言われているので、フェブリクを服用するようになって、薬の服用を忘れる事がなくなりました。この1日一回というのが、実に良いわけです。
初めて使用して2週間後に、尿酸値を図るために血液を採りました。すると、それまで9.0㎎ほどだった尿酸値が、6.2㎎まで低下していたのです。驚くほどの効果を目の当たりにして、それ以来欠かさず飲むようになり、薬がなくなると通院して診察を受けフェブリクを処方して貰い、春木医院への定期便の通院が始まっています。今では処方して貰うフェブリクも、二週間分だったものを、一か月分にして貰っているので、定期便は一カ月に1回になっています。
フェブリクが何故劇的に効果が出るかというと、「ザイロリック」などのアプリノール系の高尿酸症の薬とは、大きな違いがあるのです。ザイロリックなどのアプリノール系の薬は、腎臓に働きかけて、尿酸を尿から排出するのですが、フェブリクの場合は肝臓に働きかけて、尿からだけでなく、大便からも排出されるのだそうです。
高尿酸症の患者の場合、腎臓機能が低下している場合もあり、腎臓に働きかけるアプリノール系の薬は、どうしても腎臓に負担をかけるので、その薬の使用はかなり繊細な使い方が必要らしいのですが、フェブリクは肝臓に働きかけるので、腎臓病を患っている方でも使用できるのだそうです。
注意すべき点としては、痛風の発作が発症した場合は、フェブリクによる急激に尿酸値を低下させると、かえって痛風を悪化させるので、痛風の薬だからと服用する事は避けなければなりません。
「痛風の薬」と思い込んでいると大きな間違いを起こしますので、「痛風の予防薬」と考えるのが良いようです。
この画期的な薬は、日本が開発した新薬です。日本発というのが、本当に嬉しいですね。「帝人フォーマ」という会社が開発して発売しています。
医師からの処方が義務づけられている薬のようですから、一般の薬屋では販売していません。値段はそれまでのアプリノール系の薬と比べると割高のようですが、実際医師から処方されるので,薬屋で買う売薬のように、あまり高い安いを意識した事はありません。
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